AIとともに紡ぐホラーストーリー – Sherry, AI-Powered Horror Stories
Sherry, AI-Powered Horror Stories
2017
Overview
ホラーを学習したDeep Learningの言語モデルが、新しいストーリーを生成し続けるという、MIT発のプロジェクト。今年のハロウィーンに合わせて公開されました。フランケンシュタインの作者にちなんでSherryと名付けられています。
This Halloween, we present Shelley: the world’s first collaborative AI Horror Writer! Shelley is a deep-learning powered AI who was raised reading eerie stories collected from r/nosleep. Now as an adult, and not unlike Mary Shelley – her Victorian idol – she takes a bit of inspiration in the form of a random seed, or a short snippet of text, and starts creating stories emanating from her creepy creative mind. But what Shelley truly enjoys is to work collaboratively with humans, learning from their nightmarish ideas, creating the best scary tales ever. If you want to work with her, just respond to the stories she would start every hour on her Twitter account, and she will write with you the first AI-Human horror anthology ever put together!
Technology/System
Sherryは生成したストーリーをTwitter上でつぶやきます。読んだ人がリプライの形で続きを書くと、それをうけたSherryが続きを書き足して行きます。こうして人とAIが交互に書くことでストーリーが続いていくことになります。
出来上がったストーリーの中にはなかなか秀逸なものもあります。私が読んで気に入ったのはこれ..
http://stories.shelley.ai/stuffedanimals/
太字がSherryが生成した文章、それ以外はとあるTwtterユーザが書いた文章です。17行目前後、狂ってしまった母親からやっと逃げたと思って後ろを振り返ると、木々の合間にバールを持った彼女が立っているのが見えた… とかよくできてますよね。
文法的に、あるいは前後のつながりがおかしなところも散見されますが (単数の対象に対してtheyを使っていたり)、人が導入した新しい文脈をきちんと踏まえて次の文章を続けられている(ように見える)のに驚きました。(たとえば、21文目で水たまりに落ちるという新しい設定を人が導入したのに対して、23行目以降で「冷たい水が顔を滴り落ちるの感じる」といった具体に続けています)
技術的な詳細は明らかにされていません. redditのホラースレッドのテキストを学習に使っていることだけは明かされています.
Further Thoughts
前後の文脈を踏まえたまとまった分量のストーリーを生成することは、昨今のAI技術の中でも特に難しいとされているところですが、今後の展開が楽しみなプロジェクトです。