ファッションデザイナーを助けるツール – Human and GAN collaboration to create haute couture dress
Tatsuki Koga, at el., "Human and GAN collaboration to create haute couture dress", 33rd Conference on Neural Information Processing Systems, (2019)
2019
Overview - 何がすごい?
当論文は、ブライダル・ウェディングドレスのデザイナーであるエマリエさんが2019年3月、2019年秋冬の東京コレクションにて発表した『感覚する服 エマ理永×AI (人工知能) AIとの共生への軌跡』について、共同開発を行った理化学研究所(理研)がまとめたものです。
Abstract
Here we present our process to create haute couture dresses by a collaboration between human dress designer, Ema Rie, and generative adversarial network (GAN). When we trained the GAN with the designer’s past works only, the generations by the GAN were not inspirational enough for the designer, but when we added motifs in nature, the designer was quite inspired by the generations. The resulted dresses were presented at the Tokyo Fashion Week 2019 Autumn/Winter.
Motivation
AIとデザイナーであるエマさんとのコラボ
Architecture
服のデータなどをもとにGANを学習し、生成されたものをデザインに組み込んだ。
Results
まず、インプットデータとして、アーカイブコレクション500体のスカートを用いました。そして、GANで生成されたグラフィックをプリントした布を用いたドレスを作成。6つのドレスを作成したものの、エマさんは「インスピレーションが足りない」と。データ量が少なすぎた点を問題にあげています。
Trial #02
2回目の挑戦では、アーカイブコレクション500体のスカートに加え、エマさん自身が自然のものからインスピレーションを得てモチーフとして使用しているということから、1000枚の貝殻の写真を同様に用いています。そして、生成された画像を立体的に再現したドレスを作成、ランウェイにて発表しています。
Further Thoughts
2回の挑戦で、デザイナーがクリエイティブ過ぎると、AIとの共創というよりかは、むしろ、エマさんのおっしゃるように「美大生に教えながら取り組んでいる感じ」なのかもしれないとの懸念もでているそうです。しかし、人間が描かないような色の組み合わせ方が抽象的なグラフィックができたことなどを踏まえ、新たなデザインスペースの獲得に貢献しているとの見方もできるでしょう。